こんにちは、Make WakのWak (@wak198)です。
今回はソリッドワークスで製図の勉強をするのに、素晴らしい本を見つけたので紹介していきたいと思います。
3DCADって便利だし、仕事でも使っているという人はけっこういると思います。
でも、こんなお悩みをお持ち同じの方も多いんじゃないかなと思います。
- 3Dモデルはできたが、図面の仕方がわからない…
- 3D CADの製図機能は使い方がよくわからなくてイライラする…
- 3D CADの製図機能は機能が貧弱で、描きたいことが描けない…
- インターネットで調べてみたけれど、情報が断片的でわかりにくい…
で、せっかく3Dモデルはできたのに、外注業者さんとやりとり(見積もり)が出せなくて困っている。
結局、3Dで作ったモデルを、わざわざ2DCADに移して、そこで製図している(しかもなぜか3Dで作ったDXFファイルはうまく編集できない!なぜ!?イライラ…!)
なんてイライラしてるそこのあなた!(そうそれは2年前の自分)
この本を読めば、そんな悩みが一発で解決できるかもしれません。
Wakもたまたま立ち寄った書店で見かけて気に入り、そのまま購入してしまいました。
しかし、その中身はよく整理されており、製図の「あんなことがしたい…」「こんなことができない!」という、痒いところに手が届きまくった素晴らしい良書でした。
この本を読めば、ソリッドワークスを使って製図をする一通りの方法を、もれなく学ぶことができます。
専門書なのでちょっと高めの価格にはなりますが、ソリッドワークスがうまく使えなくて悶々とインターネットを調べている時間(業務時間なう)に比べれば安いものだと思います。
皆さんにもぜひ知って欲しいと思いますので、今回はこの本の概要について紹介していきます。
ぜひ一度手にとってご確認してみてください。ホントに上で挙げたような悩みが一気に解決できますから!
結論:間違いなく「買い」の1冊
繰り返しになりますが、「よくわかる3次元CAD SOLIDWORKS演習 図面編」は間違いなく買いの1冊です。
その名の通りソリッドワークスで図面を書くことに特化した、実践的な書籍です。
製図機能のみをひたすら解説しています。
その数なんと270ページ(!)
しかし、全てのページに挿図が入っており、しかもフルカラーなので、めちゃくちゃわかりやすいです。
今までは、ソリッドワークスで作ったモデルをAutoCADのような二次元CADにわざわざ移して製図をしていましたが、今後はソリッドワークス1台で完結できそうです!
新入社員の頃に「まさにこんな本が欲しかった!」というような本でした。あの頃はみんな忙しくて、誰も教えてくれなかったもんなぁ…。
詳細:おすすめポイントを解説
これだけじゃ何を言ってるかわからないと思うので、少しだけ中身を見ながらおすすめポイントを解説します。
ポイント1:細かい機能もすべて解説
この本の良さは目次を見てみれば見てみれば、すぐにわかります。一部抜粋してみましょう。
- 中心線/中心マークを入れる
- ネジ穴の寸法入れる
- キリ穴の直径寸法(Φとかザグリ記号)を入れる
- 接頭語を追加する(2xとか)
- 面取り寸法を入れる
- 引出し線をつけて表面性状を入れる
- 表面性状を整列する
- 不要なハッチングを削除する
そうそう、それそれ!ってなりますか?
↓実際に中身を抜粋すると、こんな感じのイメージです
少し製図をかじっている人ならわかると思いますが、図面って寸法を入れるだけじゃないですよね?
公差を入れて、穴寸法を入れて、表面性状を入れて、補助線を入れて、断面図を描いて…
必ず分かりやすくなるよう工夫して表現して、加工の方法を指示したり、契約書類として情報を伝達する役目を果たさなければなりません。
で、えてしてこうした細かい表現がネックになってくるんですよね。
CADの細かい機能まで習熟しなければならないので慣れるまでイライラしたり時間がかかったりします。
また、とにかく手間がかかるので途中で面倒くさくなってしまうんですよね。
寸法を入れる?そんなことはできるんだよ!公差の入れ方と図枠の変更の仕方を教えてくれよ!
そんな「製図初心者」または「SolidWorks初心者」にとって、痒いところまで手が届くようにきっちりと製図全般の内容をカバーしてくれているんです。
これ、一から自分で調べて習得しようと思ったら、まぁ大変ですよ。
「2D CADならできるのに…」
「また新しいソフトを使わなきゃいけないのか…」
「3DCADの製図の書き方って独特なんだよなぁ…」
こんな悩みをすべて解決してくれます。素晴らしい!
ポイント2:素早く効率的に書くコツも満載
さらにこの本には、こんな説明もあります。
- 「ラピッド寸法」とは
- オリジナルの図面テンプレートを作成する
ラピッド寸法とは、SolidWorks独自の機能のことで、あらかじめ指定した間隔で、自動でキレイに寸法を配置してくれる機能です。このラピッド寸法についても、きちんと解説がされています。
こんな感じで「素早く」「効率的に」図面を仕上げるためのテクニックも満載です。この辺は初心者から経験者関係なく誰でも知りたいところですよね。
図面のテンプレートも痒いところに手が届く話です。
大抵の企業では、独自の図面フォーマットを使っていると思います。それをきちんと作成して共有することによって、手早く気持ちよく図面を買うことができるようになります。
社内で初めて使うCADにとって、最初にして最大の難関って、実は図面のテンプレートを作ることなんじゃないか、とさえ思っているほどです。
用紙のサイズを指定して、表題欄を作って、線の太さや矢印の大きさを整えて…
この辺の作業は絶対やらなくてはならないけれど、滅多にやらないことなので、誰も分かる人はいない…となりがちです。
「会社のテンプレートを使っているから、自分でやる必要はない」?
そういう人は幸運ですね。でも、トラブルシュートのためにも知っておいた方がいいですよ。ポイントなんです。実は。
図面のテンプレートについてもしっかり解説してくれてるので、ものすごくありがたかったですね。
ポイント3:混乱しがちな用語もきちんと解説
さらに以下のような、混乱しがちなCADの用語についてもきちんとまとめてくれています。
- 図面シートと図面ビューの違い
- シートフォーマットと図面シートの違い
- システムをオプションとドキュメントプロパティーの違い
「なんとなく使っていたらわかってきたけれど、最初は全く意味不明だった」系の問題って、どんなソフトでも付いて回る問題だと思います。
「なんなら今でもあんまりわかってない」なんて声も聞こえてきそうです。
会社で普通に触っていたら、かなり熟達した経験者の人が直接聞けないと分からないような内容です
1人で悩んで調べてもよくわからないし、時間を無駄にしてしまうポイントですね。
「ドキュメントプロパティーは現在開いているドキュメントに対してのみ設定されます」
「設定を行なった各種ドキュメントはテンプレートとして保存できます」
とか
「図面テンプレート、図面ドキュメントの中で作成した図枠などの様式は、シートフォーマットとして保存しておくことができます」
とか。
「ソリッドワークス使い始めの頃から教えて欲しかったぜ、マジで…」な話がいっぱいです。
この辺も、初心者・経験者問わず押さえておきたいポイントかと思います。
ポイント4:組図ももちろんかけます
そして最後は当然 組立図の作成。ここまで説明をしてくれています。
部品表を作成したり、バルーンを入れるといったところも抜かりなく説明してくれています。
というわけで、図面を描き始めるところから書き終えるところまで全て一通りの作業を分かりやすく「挿図つき」「全編フルカラー」でお届けしてくれている訳です。
ポイント5:お手本図面も載ってます
さらにさらに、巻末には題材に使った部品のお手本図面も記載されています。
初心者の方は、この図面を参考に寸法を入れることで「何だこの図面、訳が分からん。やり直し。」なんて怒られることも減るでしょうし、経験者の方は若手の育成の時に「この図面を参考にしてみて」とアドバイスをすれば、かなり手間が省けることでしょう。
お手本図面、地味だけど大事です。
おわりに
というわけで、今回は「よくわかる3次元CAD SOLIDWORKS演習 図面編」についてご紹介いたしました。
この本はSolidWorksや製図を始めたての初心者の方から、
だいぶ慣れてきたけど「どうもイマイチ使いにくい」と感じている経験者の方まで、
幅広くおすすめできる良書だと思います。
個人的にはたまたまですが、書店でこの本に出会うことができて、本当に良かったです。
発売から二、三ヶ月しか経っていなかったのに、部署内のSolidWorks導入ど同時に手に入れることができたのは本当にラッキーでした。
自身の勉強のため、また、同時に若手メンバーの育成のためにも、ぜひこの本を題材にしてSolidWorksの設計・製図のスキルアップを図ってみてください。
「ソリッドワークス」で「製図をする」という組み合わせにおいては、この本の右に出るものはないでしょう。
今回は「よくわかる3次元CAD SOLIDWORKS演習 図面編」についてご紹介しました。
それでは、良いモデリングライフを!Waka
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