こんにちは、Make WakのWak (@wak198)です。
突然ですが3Dプリンターを使っていてこんな悩みがありませんか?
- フィラメントがどんどん吸湿してきてプリントが糸引きを起こすようになってきた
- フィラメントの乾燥機を使いたいが、イマイチ市販のもので良いものが見つからない
実はこの内容は僕も久しく悩んでいたことです。
3Dプリンターは楽しいのはいいのですが、使わないフィラメントは1年ぐらい平気で使わないで放置されていたりします。
そのくせ PLA なんかのフィラメントは吸湿にものすごく弱くて、てきめんに糸引きを起こしたり造形の不良を起こしてしまいます。
除湿ボックスなんかも作って管理はしているのですが、さすがに1年にもなってくるとフィラメントの吸湿を防ぎきることができません。
そこで以前、 Twitter でこんな方法を見かけました。
「布団乾燥機で3Dプリンターのフィラメント乾燥させたらすごく便利」
というわけでさっそく自分でも試してみました。
さっそく見ていきましょう。
結論:布団乾燥機を使うとフィラメントの乾燥が一発
今回こんな感じで布団乾燥機を使ってフィラメント乾燥を行いました。
布団乾燥機にビニール袋を被せて、その中にフィラメントを入れています。
温度設定は適当ですが、3時間ぐらいかけておきました。
たったこれだけでフィラメントの乾燥がバッチリできたので、ぜひ試してみてください。
ちなみに使っているのはこのタイプの布団乾燥機です。
いちいち敷きパッドやホースの配線をする必要がなく布団の乾燥ができるので便利に使っていたのですが、まさか3Dプリンターでこんな使い方ができるとは思ってもみませんでした。
ちなみに工夫したポイントとしては、熱風が滞留しないように噴出口と反対側のところは切って口を開けたところでしょうか。
それから熱風が直接 PLA フィラメントに当たると軟化して形を崩してしまう恐れがあるので、直接熱風が当たらないように少し上向きにしています。
実際フィラメントの端をクリップで留めていたのですがその部分はペチャンコに潰れてしまっていたので PLA はやっぱり熱に弱いですね。
何もしていない部分も多少の変形はあると思うので、乾燥温度は本当はもう少し厳密に制御できたほうがいいのかもしれません。
ただまぁ個人で使うにはこれぐらい簡単な方法でも十分かなと思います。
補足
プリントした後のビフォーアフターの写真があれば良かったのですがうまく画像が残っていませんので簡単にイメージだけお伝えしておきます。
乾燥前のイメージはこんな感じですかね。何もない平面がぼそぼそとした感じになったり糸引きを起こしてしまいます。
それからただの壁がなぜかこのように段々になってしまってフィラメントの吐出が安定していない感じになることが多いようです。
これらの課題が「プリント条件の変更なしに」改善されて、スキッとした見た目になるのが乾燥の効果です。
またベッドへの定着も若干ですが良くなったような気がします。
おそらく熱で溶けたフィラメントから水蒸気などの空気が出てきて、ベッドへの定着を妨げていたものが緩和されたのでしょう。
新品購入直後に近いような所までプリントの綺麗さが復活したように感じます。
フィラメントの品質で困っている人にはぜひ一度試してみてほしい方法ですね。
ヘタにプリント設定を何時間もいじるよりも一発で成果が出ることが多いと思います。
おわりに
今回はネットで見かけた、布団乾燥機を使った3Dプリンターフィラメントの乾燥にトライしてみました。
試してみた感覚としてはセッティングも簡単ですぐにかけることができて、あとは自動できるのでとても便利でした。
その割には効果としてかなり大きかったので、今後も使っていきたいなと思います。
3Dプリンターは本来便利な道具ですがきれいにプリントできないと不便になってストレスの原因にもなってしまいます。
こういう方法で改善していけるととっても便利でいいですね。
またフィラメントの乾燥がきちんとできているとプリントの条件をヘタに一生懸命突き詰めるよりもはるかに短時間でプリント結果を高精度にできるということはネットではよく聞いていたことですが実際にやってみるとなるほどと思いましたね。
なかなか聞いていても自分で実際やってみないとわからないものです。
もし皆さんもクラメントの造形で糸引きや形状の崩れで困っていることがあればぜひトライしてみてください。
それでは良いモデリングライフを! Wak
フィラメントのレビュー記事はこちら
プリント条件のポイントの解説はこちら
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