【御岳&御獄】百草丸10粒はかれるスプーンを3Dプリンターで作ってみた【Fusion 360設計手順も】

デジタルモノづくり
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こんにちは、Make WakのWak (@wak198)です。

百草丸って胃腸に良さそうで、よく飲んでる人も多いのではないでしょうか。
ただ粒があまりにも多くて嫌になっている人も多いと思います。

百草丸のビンって、小さいものでも1ビンに1,200粒入っているらしいですよ。
一食20粒を、1日3回、それを毎日数えるなんて…

そこで今回はそんなメンドくささを一発で解決するアイテムを3Dプリンターで作ってみました。

「百草丸10粒はかれるスプーン」です。

このスプーンを
①ビンの中に突っ込んで
②引き出すだけで、
瞬時に10粒をはかることができます。

何も考えずに3秒で測れるようになったので、とってもとっても楽になりました。ヨカッタヨカッタ。

今回は、このスプーンの作り方を見ていきましょう。

使用テスト

本来は設計の様子から説明するべきですが、今回は順序を逆にして最後の使用テストから見ていきましょう。そのほうが、設計で何を考えていたのか分わかりやすいですしね。

実際に使ってみるとこんな感じです。

①スプーンを突っ込んで
②持ち上げる
③そのままお口にポイっ
④スプーンごとビンの中にしまう

これだけ。何回繰り返しても、一発ですくえるのでいい感じに作れましたね。

ポイントは、持ちやすさと、収納性です。

スプーンの取手の長さは、薬局などでよく手に入る1,200粒用のビンにすっぽり収まるようにしてあります。これでいちいちスプーンを探さなくても良いので便利です。

御岳百草丸と御獄山日野百草丸のいずれでも使えるようにしました。

 

設計

それでは最初に戻って、設計から見ていきましょう。
設計は「実質無料で使える3D CAD」でおなじみのFusion 360を使って行いました。

次のようなステップで作っていきます。

①百草丸の粒をモデリングする

1つは大体5mmくらいの球で作ってみます。

それを10粒数えたいので、パターンコピーしてこのように展開します。

②スプーンの大体の形をモデリングする。

粒がモデリングできたら、スプーンの大体の形をモデリングしていきます。

先ほどパターンコピーした粒よりも一回り大きいの楕円を書いて押し出していきます。
この時に、新しいボディーとして作るを選択してください。

③スプーンから、粒の体積をひいて、凹みを作る

Fusion 360には、便利な引き算のコマンドがあります。
結合(ブーリアン)というコマンドですね。
これで先ほど作った「粒」のボディを「スプーン」のボディから引くことで、粒が入るための凹みを作ります。(他にもいろいろ方法はありますが)

④取っ手を作る

このままではスプーンとしての取手がありません。
取手も作っていきましょう。

まずは簡単に長方形を描いて押し出して行きます。

次にこのままだと、角がとがっていて持ちにくそうなので、フィレットでまとめておきます

⑤形を整える

このままだと全体的に四角い印象です。
もっとスプーンらしい勾配をつけようと思います。
今回は簡単に「面取り」コマンドを使ってこの勾配をつけてみましょう。

ちなみに、3Dプリンターは45度以上の角度がニガテなので、少し鈍角にしておきます。

⑥完成

これでスプーンの形を作ることができました。
ちゃんとスプーンっぽくなりましたね。

早速3Dプリンターでプリントしてみましょう。

スライサーソフトでスライスする

初めての人は少し戸惑うかもしれませんが、じつは3Dプリンターに3Dモデルをそのまま持って行くことはできません。

いちどスライサーソフトでスライス処理をしてやる必要があります。

今回はCURAと言う無料ソフトを使って処理しました。

プリンターの設定はこんな感じです。

3Dプリンター Anycubic i3 Mega S
フィラメント PRILINE PLA ホワイト
温度 180℃
ベッド温度 65℃
プリント速度 50mm/s
積層ピッチ 0.2mm
ライン幅 0.3mm

スライスができたら、そのファイルを3Dプリンターに読み込んで印刷してみます。

3Dプリント

実際にプリントできたものがこちらです。
百草丸の黒い粒が見えやすいように、白いフィラメントで印刷してみました。

プリントの不備もなく、いい感じに出来上がってますね。

角を丸めたところも持ちやすくて、いい感じです。
こうやって、最初に述べた使用テスト編に戻っていくわけです。

ちなみに実は、簡単に作ったように見えて、何回も失敗を繰り返しています。
穴が大きすぎたり小さすぎたりしてベストのサイズを探していました。
今回のは第4世代ですね。

まとめ

今回は3Dプリンターで百草丸10粒はかれるスプーンを自作してみました。

お試し・遊びのつもりで作っていましたが、便利すぎて手放せなくなってしまいました。

3Dプリンターこういうちょっとした便利アイテムをすぐに形にすることができて、しかも自分仕様にカスタマイズできるのが良いですよね。

他に何をはかれるスプーン作ろうかな?
エビオス?アーモンド?植物の種?
夢は広がります。

3Dプリンターも普及期に入って、1台3万円前後で買えるようになってきたので、これを機に皆さんも試してみてはいかがでしょうか。

ソフト関係はほぼ無料でいけますし。

ちなみに、3Dプリンター選びで迷っている初心者の方は、こちらの3機種から選ぶといいと思います。

絶対に失敗しない3Dプリンターの選び方 おすすめ厳選3機種を比較 【初心者向け】
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その中でも個人的にお勧めしているのはこちらです。
今回実際に使った機種ですね。

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ちなみに、Fusion 360をもっと学びたい人には、コチラの書籍がおすすめです。
Fusion 360に関する書籍はほとんど購入していますが、これが1番網羅的かつ分かりやすいと思います。初心者の方にもおすすめです。

今回の記事はYou Tubeと連携して作成しています。
動画でご覧になる場合はコチラへどうぞ!

3Dプリンターであの便利スプーンを作ったら必須アイテムになった件【プリントまでの流れも解説!】

それでは良いモデリングライフを!

Wak

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