こんにちは、Make WakのWak (@wak198)です。
最近3Dプリンターの低価格化がどんどん進んできています。
もう、10万円を切る3Dプリンタは珍しくありません。
5万円を切る3Dプリンターもどんどん出てきています。
前から試してみたかった人や、学生さんなんかにも手の届く価格体になってきてるんです。
その一方で、種類が多くなりすぎてしまって選びにくくなってしまったのも事実。
そこで今回はWakが一番お勧めする3Dプリンターをご紹介します!
Anycubic i3 Mega S
結論から言うとこのAnycubic社の「i3 Mega S」という機種がおすすめです。
実際にWakもこの機種を使っています。
2020年8月現在、3万円台で購入することができます。
購入方法をかなり頑張れば、2万円台で購入することも可能です。
Anycubic i3 Mega Sのいいところ
詳細なスペックはあとから見るとして、単に性能だけでは測れないところがあります。
それは「情報量が多い」ということです。
海外サイトはもちろん、日本でもAnycubic i3 Mega Sの情報は数多く発信されています。
インターネットはもちろん、Twitter、Facebook、YouTubeなんかでもあらゆる情報を手に入れる事ができます。
トラブルに見舞われがちな3Dプリンターにおいて、他人の情報を活用できるというのはとても心強いメリットです。
仕様や特徴
プリンタ本体サイズ
幅 | 410mm |
奥行き | 453mm |
高さ | 405mm |
重量 | 11キロ |
A3のコピー用紙1枚分よりも一回り大きい位のサイズ感です。
重量は両手で持ち上げて持ち運べる位の重量感です。
机の上に置いたり、部屋の片隅に置いておくのには充分取り扱いやすいサイズだと思います。
印刷サイズ
幅 | 210mm |
奥行き | 210mm |
高さ | 205mm |
印刷サイズは300mmサイズの製品も出回っていますが、200mmあれば一般的と言えるでしょう。
手のひらサイズのものや、何かの部品を作るには十分なサイズです。
ナナメに配置すれば250mmくらいまではいけます。
あまり大きすぎても扱いきれなかったりするので、必要十分です。
温度
①押出機(エクストルーダー、ノズル、ホットエンドとも言う)
ノズルの最高温度は260℃まで対応しています。
3Dプリンターで一般に使う材料で最も温度が必要なものはABSです。
ABSでは推奨温度が210~250℃と言われているので、260℃まで対応できれば十分でしょう。
ちなみに一番扱いやすいPLAでは180~220℃くらいなので、全く問題ありません。
すぐに必要温度に達します。
②プリンタベッド(ベースプレート、ビルドプレ―トとも言う)
ベッドの最高温度は110℃まで対応しています。
ABSでは推奨温度が110℃と言われているので、ちょっとギリギリ感はあります。
実際、規定の温度に達するまでに時間がかかるようです。
扱いやすいPLAでは70℃もあれば十分なので、全く問題ありません。
今の所WakもPLAばかり使っていますが、不便を感じたことはありません。
印刷精度
ここが一番知りたいという人も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、Wakの感覚として、これくらいの精度は出せると思います。
- 高さ方向:±0.2mm
- 左右方向:±0.2mm
一応、ノズルやモーターの位置決め精度は
- 高さ方向 (z) :0.002mm
- 左右方向(x,y):0.0125mm
となっていますが、ベルト駆動だったり、樹脂の収縮だったり、樹脂の押し付け量なんかで簡単にずれますので、参考程度に。
ちなみに、層と層の間の段差は0.1mm~0.3mmくらいで設定するとうまくいきます。
0.1mmだとぱっとみほとんど目立たないと思います。
構造
最初に、門の字のフレームと、本体の2ピース状態でやってきます。
8本のネジで締結する必要がありますが、さほど難しいものではありません。
フレームは板金でできていますが、剛性は極めて高いです。
ちょっとやそっとじゃ押してもびくともしません。
安く良いものを作ろうという、いい設計になっていると思います。
タッチパネル
操作は全て正面のタッチパネルで行います。
ノズルやツマミで操作するタイプに比べると、とても操作しやすいと思います 。
ウルトラベース(ベッド)
ベッドには、ウルトラベースという特殊なガラス板が採用されています。
モデルがプリント中に剥がれないような定着力を維持しつつ、プリントし終わった後は簡単に剥がすことができるとても良いベッドです。
Wakはウルトラベースにスティックのりを組み合わせて使用しています。
この組み合わせを使い始めてから、定着力に困ったことは一度もありません 。
電源
アース付き100V コンセント です(3つまたのやつ)。
また220Vとの切替スイッチがありますのでそこだけ注意しましょう。
本体側にひっそりとついているので忘れがちです 。
予備パーツ
非常に潤沢に予備パーツが付属してきます。
リニア USB ケーブルが付属しているのはもちろん、換えのノズルセット一式や清掃用品、ヘラやニッパーまで、全て入っています。
壊れる前提なのかもしれませんが、それにしても最近の中国系のメーカーのこういうところすごいですよね。ありがたいです。
ソフトウェア
無料のスライサーソフトであるCuraが使えます。
買った時についてくるSDカードにも同梱されていますが、
あまりにもバージョンが古いです。
インターネットから最新版をダウンロードして利用することをおすすめします。
Anycubic i3 MegaとAnycubic i3 Mega Sとの違い
公式サイトのコピペですが、これが一番分かりやすいと思います。
要するに、「S」のほうが後継機種で、
- フィラメントホルダーがついた
- エクストルーダーが進化して、TPU(ゴムみたいな柔らかめの材料)に対応した
これだけが異なります。
とは言っても、TPUが使えると柔軟性を持った部品を出力することができるので、
i3 Mega Sを購入することをおすすめします。
フィラメントホルダーも地味に便利です。
購入先
多少高いですが、Amazon (アマゾン)で購入するのが一番手っ取り早いです。
Wakは出費を抑えたくてAliexpress(アリエクスプレス) を使用しましたが、初めての中国通販+コロナ影響で本当に出荷されるかわからないまま1ヶ月待ちぼうけする羽目になりました。(ちゃんと届きましたけどね!)
もしくは公式サイトから購入することもできるみたいです。
こちらは2週間程度で届くとか。
設置場所(騒音)について
Anycubic i3 Mega Sは印刷部分が筐体で覆われていない開放型の3Dプリンターですので、騒音は間違いなく発生します。
特にノズルを動かすためのモーターのキュルキュル言う音と、部品を冷却して固めるためのファンの音が大きいです。
一人暮らしなどでベッドの横に置かざるを得ないという状況は避けた方がいいでしょう。
ドアを1枚挟むとかなり音は小さくなります。9割減のイメージです。
ドアを2枚挟むと全くと言っていいほど音が聞こえなくなります 。
振動の音を強く感じるので、こんな防振パッドをお勧めします。臭いですが効果は抜群です。 油分のしみ出しでフローリングにシミができるので注意 。
注意点:3Dプリンターは「家電」ではありません
3Dプリンターは、家電ではありません。
どういうことかと言うと、「アフターサポート」や「安全性に対する配慮」が完璧ではないと言うことです。
どちらかと言うと、「素体」「フレーム」を買うような感覚です。
特に今回ご紹介したような5万円を切るような低価格帯の3Dプリンターだと、
・何かしらの不調に見舞われて自分でそれを修理した
・メーカーに問い合わせをしたけれど部品を送ってくるだけで後は自分でヨロシク!
と言うようなこともよくあります。
なんならメーカーからレスポンスなし、ということも普通にありえます。
少なくとも、
・最初の組み立て
・初期の調整
・日々のメンテナンス
に関しては完全に自己責任です。
10年前に比べて、はるかに購入しやすく、扱いやすく、失敗しにくくなっているのでそれほど恐れる必要はありませんが、注意が必要なのも事実です。
まとめ
以上まとめると、
・Anycubic i3 Mega Sは5万円を大きく下まわる安価な3Dプリンターでありながら
・必要十分「以上」の能力を発揮してくれる
・最初の1台として胸を張ってオススメできる
優れた3Dプリンターです。
初めての人が1台目として買うのにも、すでに3Dプリンターを持っている人がサブとして持つのにもおすすめできるエントリーモデルです。
ただし3Dプリンター業界あるあるとして、アフターサポートにはあまり期待ができませんので、ネットの情報を活用して乗り切っていきましょう。
Anycubic i3 Mega Sなら日本語の情報も非常に豊富です。
WakはAnycubic i3 Mega Sで快適に3Dプリンターライフを満喫しています。
たまにトラブルに見舞われても、インターネットさえあればなんとか解決できています。
自宅でモノづくりができるのって、とっても楽しいですよ!
ぜひ皆さんも憧れの3Dプリンターデビューを、ぜひ果たしてみてください。
それでは良いモデリングライフを!
Wak
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