とにかく安く!2万円台で買えて「失敗しない」3Dプリンターの決定版を徹底解説!【Ender 3】

デジタルモノづくり
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こんにちは、Make WakのWak (@wak198)です。

今回は「格安で」「でも失敗しない」3Dプリンター選びについてです。

最近5万円を切る3Dプリンターが珍しくなくなりました。

3Dプリンターがブームになった2013年頃には、10万円も20万円もしてたことを考えると、かなり手が届きやすい価格帯になったのではないかと思います。

3Dモデリングソフトも Fusion 360やBlenderという優秀なモデリングソフトが無料で使えますし、3Dプリンターに必須のスライサーソフトも様々なもの(Curaなど)が無料で手に入ります。

2020年現在、3Dプリンターさえあれば誰でも気軽にモノを作れる時代になったのです。

しかし問題は数が増えすぎた3Dプリンターのうち、どれ選べばいいかわからない、ということだと思います。

そこで今回はなんと2万円台で購入可能でかつ世界的にも評価の高い3Dプリンターをご紹介します。

Creality3D社のEnder 3がオススメ

最初に結論を言うとがCreality3D社のEnder 3がオススメです。

低価格3Dプリンターの金字塔的存在で、世界的にも日本でもよく使われているものになります。

とにかく安く3 D プリンターを手に入れたいという時は実質この機種一択になるのではないでしょうか 。

公式サイトから個人輸入する方法もあるのですが、手間や送料を考えると、Amazon で買った方が安いぐらいです。すばらしい!

Ender 3のメリット

Ender 3のメリットは下記3点に尽きると思います。

  1. 安い
  2. 有名
  3. 安定

メリット1.安い

この記事の本題です。
Ender 3はとにかく安い。
2万円台で買えてここまで品質が安定しているモデルは他に見たことがありません。

メリット2.有名

これも欠かせないポイントです。
YouTube で「Ender 3」と検索すると、何百件も動画がヒットします。
世界的に圧倒的にNo1の知名度を誇り、日本でも情報をたくさん手に入れることができます。

後述しますが3Dプリンターにトラブルはつきものなので、こういったネットの情報というのは非常に重要になります。
ユーザーが多いほど情報がたくさん手に入るようになりますので、その意味ではEnder 3は突出しています。

メリット3.安定

この価格帯にして非常に安定しています。
安かろう悪かろうの品物が多い3Dプリンターの世界において、圧倒的な存在感と安心感があります。

3Dプリンターを直す時間の方が、3Dプリンターを使う時間より長い、なんて笑えない話もありますが、Ender 3ではそれは確実に回避できるでしょう。

Ender 3の仕様・特徴

構造・組み立て

黒いアルミフレームでできています。
フレームが頑丈なのでプリント中にノズルヘッドが揺れたり傾いたりすることがありません。
プリントの精度に直結する大事な部分です。

半組立式なので組み立てに1,2時間かかります。
必要な工具類はセットに付属しています。

プリント精度

公式には ±0.1mmと記載されていますが、実際は±0.2~±0.3mm程度と考えるべきでしょう。

樹脂自体が持つ収縮率などで、どうしても変動してしまいます。
ユーザーがどこまで設定を詰めるかにもよるので、バシバシに調整をして、補正をしてやれば、あるモデルのときだけは±0.1mmの精度を出すことはできるかもしれません。

プリントサイズ

出力可能なプリントサイズは以下の通りです。
一般的な200 mmサイズです。

220mm
奥行き 220mm
高さ 250mm

300mmサイズの製品も出回っていますが、200mmあれば一般的です。
手のひらサイズのものや、何かの部品を作るには十分です。
ナナメに配置すれば250mmくらいまではいけます。

温度

①押出機(エクストルーダー、ノズル、ホットエンドとも言う)

ノズルの最高温度は250℃まで対応しています。

3Dプリンターで一般に使う材料で、最も高い温度が必要なものはABSです。
ABSでは推奨温度が210~250℃と言われているので、250℃ならABSまでは対応可能でしょう。

ちなみに一番扱いやすい材料であるPLAでは180~220℃くらいなので、全く問題ありません。

②プリンタベッド(ベースプレート、ビルドプレ―トとも言う)

ベッドの最高温度は110℃まで対応しています。
ABSでは推奨温度が110℃と言われているので、ちょっとギリギリ感はあります。

扱いやすいPLAでは70℃もあれば十分なので、全く問題ありません。

扱うことができる材料

最も一般的な直径1.75mmのフィラメントが使用可能です。
種類としては PLAやABSという一般的な材料に対応しています。

また、一応 TPU も公式サイトには対応可能と記載されていますが、レビューサイトを見ているとオススメされていません。

TPUは、ゴムのような柔らかい素材です。
さすがにこのような特殊な材料になってくると、うまく押し出しできず、対応しきれないということでしょう。

初心者の方は、明確にこんな材料が使いたい!と決まっていないでしょうから、
とりあえずPLAとABSから始めて問題ないと思います。

実際に3Dプリンターを触ってみて、さらなる欲求が出てきたら、そのときにステップアップしていくのがいいと思います。

設置場所(騒音)について

Ender 3は印刷部分が筐体で覆われていない開放型の3Dプリンターですので、騒音は間違いなく発生します。

3Dプリンターでは、特にノズルを動かすためのモーターのキュルキュル言う音と、部品を冷却して固めるためのファンの音が大きいです。

一人暮らしなどで、ベッドの横に置く状況は避けた方がいいでしょう。

ドアを1枚挟むとかなり音は小さくなります。9割減のイメージです。
ドアを2枚挟むと全くと言っていいほど音が聞こえなくなります 。

振動の音を強く感じるので、こんな防振パッドを切って使うことをお勧めします。かなりゴムくさいですが効果は抜群です。 油分のしみ出しでフローリングにシミができるので注意 。

注意点:3Dプリンターは「家電」ではありません

3Dプリンターは、家電ではありません。

どういうことかと言うと、「アフターサポート」や「安全性に対する配慮」が完璧ではないと言うことです。

完全に保証された市販の製品を買うというよりは、非常に品質の高い「素体」とか「フレーム」を買うイメージになります。

特に今回ご紹介したような5万円を切るような低価格帯の3Dプリンターだと、
・何かしらの不調に見舞われて自分でそれを修理した
・メーカーに問い合わせをしたけれど部品を送ってくるだけで後は自分でヨロシク!
と言うようなこともよくあります。
なんならメーカーからレスポンスなし、ということも普通にありえます

少なくとも、
・最初の組み立て
・初期調整
・日々のメンテナンス
に関しては完全に自己責任です。

10年前に比べて、はるかに購入しやすく、扱いやすく、失敗しにくくなっているので、過度に心配する必要はないと思いますが、この点については注意が必要です。

ちなみにEnder 3で報告されている課題としては、以下のようなものがあります。

  • ビルドプレートが曲がっている
  • ベースがグラグラしている
  • Zロッドが不揃いである
  • ベルトが長すぎる

当然、これら全てが同時に起きることはめったになく、なんならひとつも起こらないかもしれませんが、、万が一これらの不具合に遭遇してもネジの締め直しをしたり、簡単なベルトテンショナーをプリントしたりすることで対応が可能です。

まとめ

以上まとめると、Ender 3はわずか2万円台で購入できる驚異の価格帯の3Dプリンターでありながら、世界的にも日本でも広く普及している超メジャーな3Dプリンターです。

初めての人が1台目として買うのにも、すでに3Dプリンターを持っている人がサブとして持つのにもおすすめできるエントリーモデルです。

ただし3 D プリンター業界あるあるとして、アフターサポートにはあまり期待ができませんので、ネットに潤沢にあふれる情報を活用して乗り切っていきましょう。

自宅でモノづくりができるのって、とっても楽しいですよ!

ぜひ皆さんも3Dプリンターデビューを果たしてみてください。

それでは良いモデリングライフを!

Wak

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